■永月水人NAGATSUKI MITOパリ個展 -その2-

ずーっとパリでの個展を夢見て、この1月に夢が実現したMITOさん・・・・

少しでも多くの人が夢を実現できたら今回パリ個展の感想・紀行文を質問形式でお願いしたところ早速お送りいただきましたのご紹介します。

〜永月水人パリ個展紀行〜 
質問形式(MITO=M NAO=N)

N「なぜパリで個展をと考えたのですか?」
M「海外個展は長年の夢でした。芸術の都といえばやはりパリです。新進現代アートではニューヨークですが、私の作風ではニューヨークに展示するほどには奇抜でもないですし、パリの方があっているかと思いました。ずっとパリは大好きな街でしたから迷わず目標にしました。」

N「私が紹介したリュ・ディの佐伯さんとは連絡はスムーズでしたか?」
M「佐伯さんが配達などでアトリエが留守になることもあるので、連絡は主にメールでやりとりして、緊急の時だけ電話にしました。インターネットがあって本当に助かりました。10年前には考えられないことです。インターネットが普及してくれたおかげで私の海外個展が実現したと思います。佐伯さんがアラン氏から経営を引き継ぐのを契機に、アレンジ作業場の空きスペースをギャラリーに改装し、“ギャラリー リュ・ディ”をオープンするとのことで、個展開催の話はトントン拍子に進みました。さらに、2005年8月には佐伯さんが一時帰国されましたので、横浜で会って細部を打合せしました。お互い顔をあわせると信頼度が増して、事前に会えたことは良かったと思います。」

N「フランス語は勉強しましたか?」
M「2年前、海外在住の現代彫刻家から「活動したい国の言語は勉強しておいたほうがいい」とアドバイスされたのをきっかけに、プライベートレッスンという形でフランス語の勉強を再開しましたが、発音が難しいのと記憶力低下でとっても苦労しています。」

N「リュ・ディでの展示方法は?」
M「フラワーアレンジメント専門のアトリエですし、店内には毎日違う種類の花があるので、絵画と花のコラボレーションにしようと、雰囲気にあった作品を選び、花の絵を中心に富士山や龍など油絵と猫の水彩での個展にしました。」

N「印刷物はどうしましたか?」
M「案内状やポスターなどの印刷は、パリより日本のほうが安いので、日本で印刷することになりました。郵便代もパリから発送するよりも日本からのほうが安いのには驚きました。ポスターは事前に送って、ギャラリーの近所のカフェやオペラ座近くの本屋などにポスターを貼っていただきました。」

N「本人のフランス到着はいつですか?」
M「私の渡仏は2006年1月1日でした。パリは静岡県より寒くなく快適でした。街にクリスマスの装飾がまだ残っていてびっくりしました。」

N「作品の飾りつけは自分でしたのですか?」
M「1月2日に私と佐伯さんと前経営者のアラン氏の3人で行いました。アラン氏が「これがパリ風!」と作品の配置を決めてくれました。展示方法で日本と大きく違う点は、油絵を額装しないで周囲をテーピングして、パネル状態のまま展示することです。他のギャラリーでもやはり額に入った絵は「故人の絵」と水彩画でした。あとは、斜め掛けにしないで裏面を壁にぴったり隙間無く掛けて絵が下に向けないこと。この方法も他のギャラリーや美術館も同様です。色やサイズで1つのシリーズとしてまとめて飾るのもパリ風だそうです。
ライトは間接照明で、ギャラリー内でソファーや小物たちと展示することで、自宅での展示方法の提案もしていました。」

M「初日の感想は?」
N「1月3日が初日で13:00からオープン予定でした。午前中に夕方からのオープニングパーティ(仏語でヴェルニサージュ)の食材を仕入れに、近くの大型スーパーへ佐伯さんと買出しに行きました。いよいよ個展オープン!と思いきや、ギャラリー内で皆でランチ(仏語=デジュネ)が始まりました。日本では喫茶併用画廊でない限りありえないことなので、大変驚きましたが、フランスでは特に変わったことではないようです。他のギャラリーはというと、店を締めてお食事に行っているところもありました。私たちが食べ始めると、早速作品観覧のお客様がご来店されましたが、食事中の私たちを特に気にする様子もなく作品を見ていかれてました。ランチタイムは毎日のこととなりました。」

M「作品に対するお客様の反応は?」
N「開催中、お客様は耐えまなくご来展くださったんです。モンパルナス駅の近くで、多くのギャラリーや美術館もある立地条件にも恵まれ、フランスでは無名の私の個展にもかかわらず、多くのお客様をお迎えすることが出来て、とても嬉しかったです。
作品に対するお客様の感想は好評で「とても美しい(仏語でトレ・ボ)」がほとんど。
というより聞き取れたのがこの言葉。「日本らしい」という感想も多かったです。自分自身では特に日本風と意識した事もなく、日本国内での個展の際に「日本風だ」との感想もなかったので、意外な言葉に驚きました。ヨーロッパの方から見ると私の作品は「日本らしい」ようです。海外に来てみないとわからなかった感想なので発見した気分です。
水彩画の猫の絵が大変好評で、写真を持参されて飼っている猫の絵を描く依頼を受けたりもしました。
日本では画家が会場にいるのは特に変わったことではありませんが、フランスでは画家はめったに会場には居ないそうで「画家に会えた!」と皆一様に驚いて感動してくださって、握手やサインを求められました。お客様の中には、ロシア、スエーデン等から観光にいらした方も多く寄ってくださって、日本では味わえない国際色豊かな会場となりました。
フランス人の友人たちも来展していただき再会できて、嬉しかったです。」

N「Vernissageはいかがでしたか?」
M「3日17時からで、私は着物を着てみました。お着物大好評でした。2件隣のモンパルナス美術館の館長さんと学芸員さんたち、ご近所にお住まいの長老の画家、映画配給会社経営者、ご近所の語学学校の学長さん、向かいにお住まいのフランス生まれの日本人建築家、フラワーアレンジメントの勉強のためフランスに留学中の日本人女性たち、ニューヨーク在住の美術研究家の日本人ご夫妻、などなど、たくさんのお客様をお迎えして、楽しいひとときとなりました。」

N「個展以外で観光はしましたか?」
M「フランス滞在中は、晴天の日が1日もなく、厚い雲がかかった空はパリの街をまるでユトリロの風景画みたいでした。午前中は美術館や画廊を巡ったりスケッチをしたり、カフェに寄って、午後は個展会場に詰めていました。毎日とっても充実していて幸せでした。道もよく迷いましたが、いろいろな場所がたくさん見ることができたので、それはそれで楽しい思い出です。
5日の午前中は、フランス在住の日本人プロカメラマン都筑清さんに依頼して、粉雪の舞い散る中、エッフェル塔の公園で私のポートレートの撮影をしました。寒さと緊張のため顔は強張っていました。カメラマンもメイクさんもフランス在住の日本人の方で、撮られ慣れてない私は迷惑を掛けてしまったと思いますが、“よいしょ”してもらえて楽しかったです。」

N「パリ個展全体としての感想は?」
M「今回、国内外の友人たちの協力も頂き、パリで開催できて感謝しています。フランスで活躍なさっている多くの日本人の方々はじめ、国に関係なく多くの方々と交流できたことや、新しい空気を感じられたこと、伝統と近代のアートとが融合するパリの街をゆっくり観察できたことなど、大変有意義で刺激を受けました。今後の活動の励みになると思います。これからも機会があれば、海外で個展を開催していきたいと思っています。」

N「次の海外の活動予定はありますか?」
M「決まっているのは今年7月18日から29日まで アメリカ、ニューヨークのソーホーの“BROOME STREET GALLERY”で日本人5人の画家展に参加の予定です。各自大きい作品2〜3枚での展示になります。3枚で1つのシリーズものにしようと構想を練っている最中です。パリでもまた是非開催したいと思っています。次は緑豊かな暖かい季節にしたいですね。」


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【個展の写真】
【個展会場】
フランスで生活する日本人【4】でご登場いただいた佐伯美奈さん経営の花工房 Atelier Floral

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by hiraidenaoya | 2006-02-08 00:21 | ■エキスポ(サロン・展示会) | Trackback | Comments(1)
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Commented at 2006-10-17 00:22
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