男と女 Un homme et une femme
真剣ではなく、ながら見をしていたのですが、
Jean-Louis Trintignant がAnouk Aiméeに彼女の電話番号を聞きだすシーンがあって、妙に懐かしくなりました。
「ところで君の電話番号は?」
「オデオン3333よ!」
3333と言ったかは不確かですが、問題はオデオン!
僕がフランスに来た1975年はまだダイヤル式の黒いbakélite(プラスティックの先祖)が主流で、やけに重く電話機の後ろに受話器がもうひとつ付いていて、そこからも電話の相手の声が聞こえるようになっていたんです。二人で同時に相手の話が聞けるのにおおいに感心しました。
当時は、PTTといっていて郵便局と電話会社が同じ、パリをいくつかの区間にわけて独自の呼び方を決めていたわけです。
そこで先ほどのオデオン。
電話機のダイヤルの部分の各数字にアルファベット(ABC)が記入されているのが分かると思いますが、この各数字につけられたアルファベットでその区間が分かるようになっていたわけです。当時はまだ局番が3桁で、その後しばらくして4がつき、01がつきました。
それで、オデオンといえばその局番が直ぐ分かるシステムで下の4桁の数字を記憶すればよかったわけです。
新規に登録した人たちはもうこのシステムは使われませんでしたが、懐かしいのひと言です。
*ボルドーの蚤の市で安く手に入れ、配線をちょっとだけ変えてばっちり使えてます!ただ長電話は無理!受話器がかなり重いです・・・・Ancien téléphone en bakélite (1950年代に製造されたもの)
*Téléphones Bakelite-www.eurocosm.com
*パリ6区サンジェルマン村